vivavivecoding

十年である。

十年もの間、私は「いつかやろう」と思い続けていた。GitHub Pagesを使った個人ブログを立ち上げること——それは私の中で、ずっと先送りにされてきた小さな夢だった。

実を言えば、かつて一度だけ、本気で取り組んだことがある。あれは確か、五年前の秋だった。週末をすべて費やして、HTMLとCSSを書いた。テキストエディタと格闘し、デザインを考え、レイアウトを整えた。

だが、私の理想は高かった。

「もう少しフォントを変えたい」 「この余白の調整が気に入らない」 「ヘッダーの色をもっと繊細にしたい」

細かなこだわりを反映させるには、細かなCSSのテクニックが必要だった。私はマニュアルを読み、サンプルコードを写し、試行錯誤を重ねた。だが、思い通りにならないことの方が多かった。三日目には疲れ果て、一週間後には挫折した。

「まあ、またいつか」

そう自分に言い訳をして、私は未完成のコードをそのままにした。それから五年、私は「いつか」が来ることを待ち続けた。

だが、今日、それは現実になった。

Claude Codeという名の人工知能が、私の夢を叶えてくれた。所要時間は、わずか二時間と少し。

私がやったことは、ただテキトーな、いや、正確に言えば滅茶苦茶な英語で命令を出すことだけだった。

「このフォントを使いたい」 「画像を白黒にして」 「ファビコンを作って」

文法もへったくれもない。単語を並べただけの、幼稚な英語。だが、Claudeは文句一つ言わずに応えてくれた。私が三年前に何日もかけて悩んだCSSの問題を、数秒で解決した。私が諦めたデザインの調整を、瞬時に実現した。

完璧ではないかもしれない。プロのデザイナーから見れば、粗が目立つかもしれない。だが、これは紛れもなく、私のブログだ。私が十年間夢見ていたものが、今、目の前にある。

窓の外では、夜が更けていく。モニターの光が、部屋をぼんやりと照らしている。

私はふと、三年前の自分を思い出す。マニュアルと格闘し、コードに苛立ち、挫折した自分。あの時の私に、もし今の技術があったなら——そう考えると、不思議な気持ちになる。

生成AI革命。

Vibe Coding革命。

大げさな言葉かもしれない。だが、少なくとも私にとって、これは革命だった。十年の停滞を、二時間で打ち破った革命。

ブラウザのアドレスバーには、私のブログのURLが表示されている。

まだ記事は一つしかない。これから何を書こうかと考えると、少しだけ怖い。だが同時に、胸が高鳴る。

十年待った甲斐があった——そう思える夜だった。