ダイエットについて

僕は今、ダイエットをしている。
この十年間で、体重は理想体重より十キロ以上増えた。友人たちは「そんなに太ってないよ」と言ってくれる。ありがたい言葉だ。僕もそう言われると少し嬉しくなる。でも、問題は内臓脂肪なのだ。目に見えない脂肪。それが様々な病気の原因になる。医者もそう言っていた。
子供の頃、そして十代の頃、僕はとても痩せていた。十九歳の時の体重は五十三キロだった。その頃、僕は風呂のない小さなボロアパートに住んでいた。お金もあまり持っていなかった。それから三十年が経ち、僕の体重は二十キロ増えた。そう、体重を減らさなければならない。
今年の元日、僕は風邪をひいて熱を出し、一日中ベッドで過ごした。その時から、僕は三食の量を少しずつ減らし始めた。ほんの少しだ。大した努力ではない。それでも、三週間で五キロ減った。最近、胃が小さくなってきたのを感じる。
昨夜、僕は吉野家で牛丼の並を食べた。久しぶりの吉野家だった。カウンターに座り、水を飲みながら牛丼を待った。店内には他に二人の客がいた。一人は作業着を着た中年の男性で、もう一人は学生らしき若者だった。
牛丼が運ばれてきた。湯気が立ち上っている。僕は箸を手に取り、食べ始めた。でも、驚いたことに、並盛りが重すぎると感じた。これまでの人生で、牛丼の並が多すぎると思ったことは一度もなかった。むしろ、物足りないくらいだった。でも昨夜は違った。
胃が、明らかに小さくなっている。
これは良い兆候だ、と僕は思った。体が新しいリズムに慣れてきているのだ。体重計に乗るたびに、数字は少しずつ減っていく。目標はあと五キロだ。
ダイエットというのは不思議なものだ。食べる量を減らすという単純な行為が、人生の様々な側面に影響を与える。朝起きた時の体の軽さ。鏡に映る自分の顔のラインの変化。ベルトの穴の位置。それらすべてが、少しずつ変わっていく。
十九歳の時の五十三キロには戻れないだろう。それは分かっている。あの頃とは体の作りが違う。年齢も違う。人生も違う。でも、今より健康的な体になることはできる。内臓脂肪を減らすことはできる。病気のリスクを下げることはできる。
僕はもう若くない。風呂のないボロアパートに住んでいた頃の、痩せた若者ではない。でも、だからこそ、体を大切にしなければならない。残された時間を、できるだけ健康に過ごさなければならない。
ダイエットは続く。胃は少しずつ小さくなっていく。そして体重計の数字は、ゆっくりと、でも確実に減っていく。
目標まで、あと五キロだ。